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「ペーパードライバー教習所運転塾」塾長の独り言(大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良)出張日誌

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ペーパードライバー教習@「ホンダ対ヤマハ」

2012年12月30日(日)「ホンダ対ヤマハ」

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【MotoGP】来季はさらに熾烈?接戦の連続だった2012年の「ホンダ対ヤマハ」


2012年のMotoGPは、マシン排気量が800ccから1000ccへ改められた初年度だったが、ライダーズタイトルは、ホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)が獲得。一方で、コンストラクターズタイトルはホンダ、チームタイトルはレプソル・ホンダ・チームが獲得するという結果に終わった。

 今季限りで引退したケーシー・ストーナーが2011年のタイトルを獲得した際には、ホンダがライダー・コンストラクター・チームの三冠を達成。一方、ロレンソが初めてチャンピオンを獲得した2010年は、ヤマハが三冠を達成している。これらの年と比較すると、2012年はホンダとヤマハが部門ごとにタイトルを分けていることからも、両者の実力が拮抗していたことがよくわかる。

 ヤマハ陣営の一年を振り返ると、ロレンソは全18戦中6勝、2位が10回という成績で、チャンピオンを獲るのも当然の、抜群の安定度と好成績だ。

 サテライトチームのモンスター・ヤマハTech3に所属する、アンドレア・ドヴィツィオーゾとカル・クラッチローも活躍した。ドヴィツィオーゾは6戦で3位表彰台を獲得してランキング4位。MotoGP2年目のクラッチローはランキングこそ7位で表彰台も2回のみだが、予選ではたびたびポールポジションを争い、7戦でフロントローからスタートしている。

 彼らの好調な走りからもわかるように、今年のヤマハは、ファクトリーとサテライト双方とも非常に高いパフォーマンスを発揮した。一般的にヤマハのマシンはハンドリングに優れる反面、馬力で他陣営に劣ると言われ、選手たちもトップスピードでの不利をたびたび指摘してきた。

「ライダーは貪欲だから、いつももっと速いバイクを要求する。でも、ツジ(辻幸一/MS開発部モトGPグループリーダー)はかならず『もうちょっと待って』と言うんだ」

ロレンソは冗談交じりにそう言うが、今年のYZR-M1は800cc時代よりもトップスピードで12km/h速くなっている。エンジン回転数とパフォーマンスも800ccを上回っているが、その一方で、車体のバランスを見直して、ホイールベース(前後タイヤの間隔)が伸び、前後の荷重配分は昨年よりフロント寄りになっている。

 1000cc化に伴うこの変更は、タイヤ性能を最大限に引き出しつつ従来の長所である取り回しの良さを維持していく手法で、選手たちのパフォーマンスと併せて見れば、彼らのマシン戦略は見事に成功したことがよくわかる。

 一方のホンダは、このタイヤへの合わせ込みに関して、特にシーズン前半戦で苦労を強いられた。ストーナーとダニ・ペドロサは、ともに開幕前から深刻なチャタリング(マシン、とくにフロント周りの細かい振動)を訴えてきたが、第6戦イギリスGPからフロントタイヤの供給が彼らの好まないスペックになったため、課題の解決はさらに急務となった。

 この対応として、HRCは本来2013年用として開発を進めていた車体を前倒しして両選手に投入。ストーナーは後半戦開始早々に転倒を喫して数戦の欠場を強いられたが、ペドロサがその穴を補ってあまりある活躍を見せた。破竹の連勝劇でロレンソへの追撃を開始。逆転チャンピオンとはならなかったものの、シーズン7勝は今季最多。ホンダのコンストラクターズタイトル獲得に、このペドロサの快進撃が大きく貢献したことはいうまでもない。

 ストーナーとペドロサ両名では12勝を挙げており、HRCチーム代表の中本修平は「残念ながらライダーズタイトルこそ獲得できなかったが、チームとコンストラクターのタイトルは獲得できた。その意味では、いいシーズンだったと思う」と一年間を振り返っている。

 このときの会見では、2013年からレプソル・ホンダに加入するマルク・マルケスに関していくつもの質問が飛んだ。中本は「マルクは才能豊かな選手だが、MotoGPは簡単な世界ではない。まずは経験を積み重ねることが必要。とはいえ、たとえ初年度でも勝てる資質を充分に備えていると思うので、ぜひ勝ってほしいとも思う」と述べている。

 この中本たちHRC側の期待は、マルケスも充分に理解をしているようだ。「MotoGPは、Moto2と電子制御やタイヤや乗り方が違うので、まずそれらの項目について楽しみながら順応していきたい」と、来年に対する抱負を語った。

また、周囲の期待はそれ以上であることをさらに訊ねると、「ホンダのトップチームで、最高の結果を要求されるのは当然だと思う。世界最高峰クラスで最高のチームに加入したのだから、まずはタイムを気にせずマシンに慣れて、的確に自分のコメントをチームへフィードバックすることが大切だと思う」と、さらに落ち着いた言葉で話した。周囲が高い期待を抱きたくなるのも当然と思わせる、冷静な受け答えだ。

 マルケスとペドロサという来季布陣のレプソル・ホンダに対して、ヤマハファクトリーには、ロレンソのチームメイトとしてバレンティーノ・ロッシが加わる。ドゥカティで苦杯をなめた2年間を経て古巣へ復帰するスーパースターも、来年は34歳。そのパフォーマンスにも大きな注目が集まる。

 2013年の<ヤマハvsホンダ>の戦いは、おそらく今年以上に熾烈なものになるのだろう。
by unten19 | 2012-12-30 08:35 | バイク

by 塾長